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レーザー治療と熱傷
レーザー脱毛で最も気をつけなくてはならないのが、熱傷(やけど)です。適切な治療を行わなければ、跡が残ってしまうこともあるので注意が必要です。
レーザーは毛のメラニンと共に、表皮に含まれるメラニンにも吸収されます。このため、表皮のメラニンが多ければ、それだけ表皮の温度が上がりやすくなるということで、つまり、熱傷を起こし易くなります。そのため、日焼けした場所や色素沈着の強い部分へのレーザー照射は危険なのです。水冷式の冷却装置が付いたダイオードレーザーは比較的メラニンの多い皮膚であっても対応できるとされますが、やはり医師の適切な判断が必要でしょう。
また、日焼け止めクリームや化粧品の中に、レーザーと反応する物質が混入している可能性は否定できません。実際に日焼け止めクリームにレーザーが反応して熱傷を起こしたというケースが報告されています。
さらにレーザー出力が高すぎる、不安定である場合も考えられます。
レーザー装置によって適切な出力が決まっていますが、誤って高くしすぎると熱傷を起こし、低すぎると脱毛効果が十分に得られません。使用機器のメンテナンスを怠っていると、出力が不安定であったりすることも考えられます。
脱毛の回数
レーザー脱毛など、永久脱毛効果を期待した脱毛については、毛周期を考えて脱毛する必要性があります。一般に最低3回は脱毛しなければ十分な効果が得られないと言われています。毛周期が単純に関係しているとすれば、そこからある程度推測できるのではないでしょうか。
成長期と休止期のサイクルは体の各部位によって異なります。例えば頭髪は成長期が85%、休止期が15%です。単純に数字から考えると、休止期の割合が多いほど、最低脱毛必要回数は増えることになります。例えば陰毛は成長期25%、休止期75%なので、単純に計算すると、4回に分けて脱毛しなくてはならないということになります。
この計算でいくと、最も効率よく脱毛の計画を立てたとしても、腋毛3回、胸毛3~4回、陰毛4回、上肢6回、下肢4回の処理が必要ということになります。
もちろん現実的には各毛のサイクルの長さにあわせて完全な治療スケジュールをとることは難しいし、常に完璧な脱毛が出来るわけではありません。考え合わせると、この回数以上の通院が必要になるでしょう。
しかし毛の総数が半減するだけでも、ムダ毛の処理はかなり楽になります。実際、完璧になるまで通院するか、ある程度の減耗で妥協するかは自分次第というところです。
レーザー以外の脱毛法
以前より永久脱毛効果が得られる脱毛法として電気脱毛(電気針脱毛)が知られています。
レーザーに比べると毛穴一つ一つを処理していく必要があるので、かなりの時間と手間がかかります。しかし、確実性は高いと評価されているのも事実です。一方、感染症や熱傷などの副作用も報告されており、適切な施術が望まれます。
①電気分解法(熱解離法)
永久脱毛の原点とも言える電気分解法は、細い針(プローブ、ニードル)を毛包に挿入し、発毛組織に電流を流して組織液を電気分解します。電気分解によって発生するアルカリが発毛組織を破壊、脱毛が得られるというものです。
②高周波脱毛法
1924年にフランスで考案されました。高周波の加熱作用により、発毛組織を凝固することによる治療です。電気分解法よりも処理時間が早いのですが、脱毛の確実性には欠けると言われていました。
③ブレンド脱毛
電気分解法、高周波脱毛法の認知により、1948年この二つの脱毛法を組み合わせたブレンド脱毛法が開発されました。
この脱毛法は、毛包にニードルと呼ばれる針を挿入し、微量の電流と高周波を同時に流すことによって発毛組織を変性し、再生機能を失わせるというものです。高周波によって生じる熱は、アルカリの腐食性や浸透性を高めるとされています。
1970年代以降、日本でも電気脱毛士と呼ばれる職業が出来、エステサロンなどで行われるようになりました。
脱毛のトラブル
年間1万件を超えるといわれているエステティックサロンでのトラブル、その中でも脱毛の被害は深刻だといわれます。
レーザー脱毛だけではなく、電気脱毛、ワックス脱毛などでも被害は広がり、厚生労働省は「医師免許を有しないものがレーザー脱毛やその他の強力なエネルギーを持つ光線を使用した脱毛行為を行うことは医師法に違反する」との見解を示しています。
まず、レーザー脱毛ですが、レーザー照射は出力や照射時間、適切な冷却措置をとらなければ熱傷になるため、医師が取り扱うべき医療行為です。また、目の保護や治療機器のメンテナンス、述語の皮膚の保護など、様々な点で細心の注意を払う必要があります。その対処には医学的な知識を持っていないと出来ないことも多いのです。もし、万が一、皮膚に障害が起きた時にも医師による適切な措置がなければ後が残ったり、長期の治療が必要になることがあります。
レーザーではないけれども、フラッシュランプのような光線を使用した治療についても同じ事がいえます。
また、電気針脱毛に対するクレームも以前から多いといいます。やはり皮膚障害と熱傷がほとんどですが、中にはC型肝炎などの感染症、細菌感染、ケロイドなどの深刻な被害もあるといいます。
ワックス脱毛での苦情はその痛みが挙げられますが、症状としては、腫れ、アザ、化膿、内出血といったものです。
これらのトラブルの対策としては、厚生労働省の見解のように医療機関で行われるべきものなので、専門の医師の下で治療を行うことが望ましいです。エステで施術を受けるのならば、副作用が出たときの対応を事前に確認し、使用機器などにも注意すべきでしょう。
もし、トラブルに遭遇してしまったら、専門のクリニックですぐに医師の診察を受けるべきです。施術に限らず、金銭的なトラブルも含めて、消費生活センター等の公的機関に相談することも検討しましょう。